ここでは四十肩・五十肩を自力で改善する方法をご紹介します。
筋肉の硬さを和らげ、柔軟性を取り戻し、弱った筋肉・筋力を再生させる方法です。
用意するもの
ストレッチポール
ゴムチューブ
アプローチする筋肉は？
棘上筋・棘下筋･･･背中側、肩甲骨についている筋肉です。肩関節を安定させる為の回旋筋腱板を構成する筋肉です。
棘上筋(きょくじょうきん)は腕を上げる動作の初動時に働く筋肉です。
棘下筋(きょくかきん)は腕を後方に回す動作時に働く筋肉です。
三角筋･･･肩の外側に位置する筋肉です。前部・中部・後部の３部から構成され、腕を上げる際に強く働きます。
大胸筋･･･胸板を構成する強大な筋肉です。柔軟性が無くなると肩が前に引っ張られ、腕が上がりにくくなります。
広背筋(こうはいきん)･･･腕を下げる、後ろに引く動作で働く筋肉です。懸垂時に腕を伸ばした状態から、身体を引き寄せる際に強く働きます。
故に広背筋の柔軟性が無くなることは、腕を上げる動作の妨げになります。
前鋸筋(ぜんきょきん)･･･肩甲骨を安定させる筋肉です。肩甲骨を外側に引っ張り、腕を上げるときに重要となります。
その１･･･棘上筋へのアプローチ
親指は下方向で、肘関節を伸ばし固定し、気をつけの状態から斜め前上方へ(30度くらい)チューブを3秒かけて引っ張ります。
そこで3秒キープ。そのままゆっくり、3秒かけて戻します。これを10回行って下さい。
その２･･･棘下筋へのアプローチ
ストレッチポールで棘下筋をほぐします。少しずつずらし、硬い部位を探してみましょう。
痛みがかなり強くでます。ゆっくりと丁寧に行って下さい。
また、棘下筋にポールを押し当て、肘を90度固定した状態で、前腕を前後に動かします。棘下筋が動き、ほぐれる感覚が実感出来るはずです。
肘を90度、その肘角度を保ったまま、上腕を軸として、前腕を外側にまわします(肩関節を外旋させる)。
ゆっくり3秒かけて引っ張り、そこで3秒キープ。そこからゆっくり3秒かけて戻します。これを10回行って下さい。
その3･･･三角筋へのアプローチ
三角筋にストレッチポールを押し当て、硬い部位を探りながら、転がし、ほぐします。5往復ほど行います。
肩関節90度付近、肘を曲げた状態から、前方向、横方向へ上腕を肩の高さまでゆっくり3秒かけて持ち上げます。
そのまま3秒間キープ。その後ゆっくり3秒かけておろします。これを10回行って下さい。
その4･･･大胸筋へのアプローチ
体重をかけながら左右に転がします。
狭い箇所ですが、ゆっくり丁寧にほぐしていきます。これを5往復程度行います。
ストレッチポールの上で横になります。その状態から両手を広げ、前腕を上下にスライドさせます。
上にあげる動作は痛みがかなり強く出ます。ゆっくりと丁寧に行って下さい。
手の平は上向き、ストレッチポールに腕を乗せた状態から、脇の下をゆっくり床に近づけます。
出来るだけ腕と体が一直線になる位置まで床に近づけましょう。
痛みがかなり強く出ます。ゆっくりと丁寧に行って下さい。
その5･･･広背筋・前鋸筋へのアプローチ
横向きに寝て、ストレッチポールを脇の下周辺に合わせて、上下に転がします。
痛みがかなり強く出ます。ゆっくりと丁寧に行って下さい。
脇の下にポールを押し当て、肘を90度固定した状態で、前腕を前後に動かします。
痛みがかなり強くでます。ゆっくりと丁寧に行って下さい。
その６･･･上腕三頭筋(二の腕)のアプローチ
二の腕に体重をかけながら左右に転がします。これを5往復行います。
その7･･･上腕二頭筋(力こぶ)へのアプローチ
うつぶせになり、ストレッチポールの上に力こぶを乗せます。手の平を上に向け、腕をまっすぐ伸ばします。
そのまま左右に5往復行います。
その8･･･前腕へのアプローチ
両手をつないだ状態で、前腕をストレッチポールに乗せ、転がします。
体重をかけながら上下に5往復行います。
ここでご紹介した改善方法は比較的軽度の四十肩・五十肩症状の方が適応となります。
軽度の方であれば、これらをしっかり行うことで、徐々に痛みの緩和、可動域の改善がみられます。
まずはご自身でこれらのセルフケアを行える状態にする必要があります。
ご自身でセルフケアを行う事が出来なければ、
肩を動かさない→筋力筋肉の弱化→痛みの悪化→関節の拘縮→ますます肩が動かなくなる
と悪循に陥ってしまいます。
これらの悪循環を断ち切る為に、私は全力で施術をすることをお約束します！
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